船橋今昔物語
海苔の産地船橋で、子守をしながら懸命に働く女性が映る冬の一コマ
写真1 昭和30年頃、船橋市本町にて撮影(写真提供:川守商店)
船橋は海苔の名産地として知られています。選別した海苔の種から丁寧につくる船橋の海苔は、磯の香りと深い味わいが特徴で、全国的に見ても一流クラスと評価されているほど。船橋の海苔の養殖は、明治34年から始まったと言われています。
写真は、戦後に撮影された海苔干し場の様子です。陸揚げされた海苔は綺麗に洗った後、細かく刻んで形を整えた後、一枚ずつ「海苔す」(※巻きずしに使う「巻きす」のようなもの)の上で乾燥させます。約1日干された海苔をはがしたら出来上がりです。当時海苔漁師は約1000軒ほどあったそうですが、徐々に減少し、現在は数軒のみです。
写真2 撮影時期不明(写真提供:川守商店)
写真を見ると、海苔干し場で働く人の多くは女性のようです。赤ちゃんを背負いながら作業していたり、近くで子どもが遊ぶ様子も映っています。海苔を収穫し干すのは、冬の寒い時期。海苔干しは、この季節ならではの風物詩だったのですね。
写真3 撮影時期不明(写真提供:川守商店)
かつて海苔干し場が多くあった海老川の八千代橋付近 (2021年12月撮影)
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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