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男と女の「おかしな!?」ハナシ

5月5日は女性の日だった!?

あなたの身の回りにも時々起こる、
「これってどうなの?」
「おかしくない?」という話。
このコーナーでは、毎回、
「男と女のちょっとおかしな!?ハナシ」を、つぶやいてもらいます。

5月5日は女性の日だった!?

今回のつぶやき主は、保育所に通っている孫を持つ、ナミさん。
保育所で作った鯉のぼりを持って帰ってきたタケルくんが、
何だかとっても不満顔で…。
タケル「おばあちゃん、女の子の日はあるのに、どうして男の子の日はないの?」

ナミ 「あら、男の子の日は、5月5日に決まっているじゃないの」

タケル「だって、こどもの日だって教えてもらったよ」

ナミ 「おや、確かにカレンダーにもそう書いてあるね。
    変ねぇ。5月5日は昔からずっと男の子の日のはずなのに」
ヤマト「ハハハハハ。本当にずっとそうなのかな?」

タケル「おじいちゃん、どういうこと?」

ヤマト「実はなぁ、5月5日はもともと、こどもの日でも、男の子の日でもなくて、
    田植えをする女の人が身を清める、大事な日だったんじゃよ」

ナミ 「えっ? だって、息子のタケシが生まれた時には、鯉のぼりを買ってお祝いしたし、
    タケルの時には、おじいちゃんも一緒に武者人形飾ったじゃない」

ヤマト「5月5日を庶民が男の子の日として祝ったのは、江戸時代後半からにすぎないんじゃ。
    昭和23年には法律で『こどもの日』となったから、
    実は60年以上前から男の子だけの日じゃなくて、
    こどもみんなの幸福を祈る日になったんじゃよ」
◆ナミのつぶやき・・・5月5日は、男の子だけのお祝いの日って思っていたけど、息子が生まれた時にはもう違ったのね。なんだかびっくり。

◆タケルのつぶやき・・・さすがおじいちゃん、何でも知っているんだなぁ。
あれ? 結局、女の子だけ女の子の日があるの?
3月3日って本当は何の日なんだろう。

◆ヤマトのつぶやき・・・自分が知っていることなんて、歴史の中ではほんの一部に過ぎない。
視野を広げるためにも、歴史を調べるのはおもしろくてやめられんなぁ。
【ミニ知識】  時代によって変わる祭りの意味
5月5日は、もともと田植え(神事)の前に女性が身を清める日でした。
そこに、季節の変わり目に病気や災厄をはらう中国の文化が入り、奈良時代には、貴族社会で端午の節句と称して、邪気を払う日となりました。
「枕草子」にも「節は五月にしく月はなし 菖蒲、蓬などのかをりあひたる、いみじうをかし」と、当時の風習が記されています。
端午の節句は薬草として菖蒲を用いることから、鎌倉時代に武家社会で菖蒲と尚武(武を重んじる)をかけて祝うようになり、江戸時代に武家に男の子が生まれた時立てた幟(のぼり)が転じて、江戸時代中期頃より裕福な商家でも鯉(こいのぼり)を飾り始めました。
これらの過程で、徐々に男子誕生の祝いと成長を祝う日と変化していきました。
1948年(昭和23年)には祝日法で「こどもの日」と制定され、「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する日」となりました。
このように5月5日の持つ意味は、時代によって様々に変化してきました。


横からちょっと言わせて

伊丹市役所で2度育児休暇を取得した<br>男性・大野浩史さん
伊丹市役所で2度育児休暇を取得した
男性・大野浩史さん
ひな祭りも端午の節句も子どもの成長を喜ぶ行事として、男の子も女の子も、父親も母親も、祖父母も一緒に楽しく過ごしたいものです。
原稿担当 : 男と女の「おかしな!?」ハナシ 実行委員会
イラスト : 林やよいさん