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男と女の「おかしな!?」ハナシ

父兄って誰のこと?

あなたの身の回りにも時々起こる、
「これってどうなの?」
「おかしくない?」という話。
このコーナーでは、毎回、
「男と女のちょっとおかしな!?ハナシ」を、つぶやいてもらいます。

父兄って誰のこと?

今回のつぶやき主は、主婦のミキコさん。
地元の少年野球チーム「チョッパーズ」に入った4年生の息子ジュン君が
お手紙をもらってきました。
ジュン 「お母さん、お手紙もらってきたよ」

ミキコ 「見せて。えーっと・・・・父兄会のご案内・・・・10月28日・・・・」

ジュン 「父、兄って書いてあるから、お父さんとかお兄ちゃんが来いってことだよね」

ミキコ 「へぇ~。チョッパーズには、男の人ばかり集まる会があるのね。楽しそうじゃない!」

ジュン 「お父さ~ん、今度の日曜日は大丈夫?チョッパーズのオヤジの会があるんだって」
ハルト 「おいおい二人とも、何を言っているんだい。父兄っていうのは昔の言い方で『保護者』の意味だろ。オヤジの会のことじゃないよ」

ミキコ・ジュン 「え~っ? そうだったの!! てっきり男の会ってことかと・・・・アハハハハ」
◆ミキコのつぶやき・・・
学校からのお手紙はどれも、宛名のところが「保護者各位」「保護者の皆様」とかになっているわね。
幼稚園の時は確か「おうちのかたへ」って書いてあったような気がするわ。
「チョッパーズ」のコーチは、地元の年配のおじさんたちがほとんどだから、
そういうところは、ちょっと古いのかもしれないわね。

◆ジュンのつぶやき・・・
ふーん。「保護者」のことを昔は「父兄」って言っていたのかぁ。
けど何でそんな言い方してたんだろう?
フツーに考えれば「父母」が正しいと思うけどなぁ。

◆ハルトのつぶやき・・・
今どき「父兄」なんて使っているところがあるなんてビックリだけど、
まさかミキコが「父兄会」の意味を「オヤジの会」とカン違いするとはなぁ~。
まいったなぁ~。(苦笑)。

◆ミキコの友人トモコ(教員)のつぶやき・・・
最近は親の離婚やいろんな事情で、子どもたちの家族の形もさまざまだから、
「父兄」は論外としても、家族に関する言い方って難しいわ。
私が小学生だった昭和50年代頃なんて、
日曜日の参観日のことを「父親参観」って言ってたけれど、
考えてみれば酷な言い方だったわよね。
【ミニ知識】 
  
「父兄」の意味
(1) 父と兄。父や兄。
(2)学校などで、児童・生徒の保護者。
(ふけいかい【父兄会】→「保護者会」の旧称。)  「大辞泉」より

「父兄」というのは旧民法の「家制度」に基づく言い回しで、単純に父と兄を指すだけではなく「保護者」という意味で用いられてきました。
家制度の下では一家の長は父、その父が亡くなったりした場合は長兄が家を継ぐこととされ、妻や娘など女性は、男性に従うべきものと位置づけられていました。
家長の権限は絶大で、公私共に一家のことは家長がすべての決定権を持つということから、子どもの保護者は「父兄」という呼び方をされていました。
しかし1947年の民法改正により家長制は廃止され、その後の男女平等の意識の高まりや、離婚の増加など、時代の流れの中、「父兄」というのは、だんだんと時代に合わない表現になってきており、今では「保護者」のほうが、より一般的に使われるようになっています。

横からちょっと言わせて

伊丹市役所で2度育児休暇を取得した<br>男性・大野浩史さん
伊丹市役所で2度育児休暇を取得した
男性・大野浩史さん
「父兄」のほかにも、言葉自体に性別役割分担の考えが色濃いものはたくさんあります。
キャッチャーは、なんで「女房役」なんだ?
原稿担当 : 男と女の「おかしな!?」ハナシ 実行委員会
イラスト : 林やよいさん