男と女の「おかしな!?」ハナシ
あなたの身の回りにも時々起こる、
「これってどうなの?」
「おかしくない?」という話。
このコーナーでは、毎回、
「男と女のちょっとおかしな!?ハナシ」を、つぶやいてもらいます。
家事ハラって?
今回のつぶやき主は、新婚ホヤホヤの川田さん。
職場で先輩の海野さん、森岡さん、山脇さんと
ちょっとおしゃべり中です。
海野:川田君、新婚生活どう?
食事とかどっちが作ってるの?
川田:どっちも残業が必要なことがあるので、月水金と火木土に分けてるんです。
昨日は、そばを作ったんですけど、醤油くさいって言われちゃってがっくりです。
それって家事ハラですよねぇ(笑)。
森岡:ああ、川田君は関東出身だっけ。
関西は、だし味の澄んだお汁だからね。
悪いけど私も関東のそばは苦手だわ。
海野:家事ハラってなになに?
セクハラとか、パワハラの仲間?
川田:はい。男がする家事に対する何気ないダメ出しのことを
家事ハラスメント、略して家事ハラって言うそうです。
ちょっと前にハウスメーカーの広告でやってたんですけど、
家事をしている男性に向かって女性が「ちゃんと乾いているか見せて」とか
「ずいぶん時間がかかるのね」とか言うんです。
で、「妻の何気ない一言が俺の家事参加を妨げている」みたいなナレーションが入って。
海野:俺も結婚した時、もうちょっとこういう味がいいとか、
好みのアイロンの当て方とか、彼女に対して普通に言ってたけどな。
それも家事ハラってことか???
森岡:「夫の何気ない一言が私の家事参加を妨げてる」って私も言ってみたいわ。
そんないいわけで家事をしなくていいなら大歓迎(笑)。
山脇:あ、でも家事ハラって本当は違う意味らしいよ。
その言葉を作った大学の先生が「誤用だ」って申し入れて、CMが流れなくなったから。
川田:本当ですか? 本当の意味って?
山脇:育児や介護、家事労働はレベルの低い仕事だとして、それをする人を軽視したり、
家事をその人の仕事の負荷として認めなかったり、ってことだと思うよ。
「働かないお前を俺が食わせてやってる」みたいな考えは家事の労働価値を無視した家事ハラ。
「共働きなのに、家事のほとんどを片方の人にやらせている」のも家事の労働負荷を無視した家事ハラじゃないかな。
川田:うわぁ。教えてもらってよかったです。
間違ったまま使ってたら、恥かくところでした。
海野:ところで、川田家では日曜はだれが料理を作るの?
川田:一緒に買い物に行って、一緒に作ってるんです。
海野、森岡、山脇:いやぁ、ごちそうさま。
◆内海のつぶやき・・・
育児・介護・家事の労働価値か・・・。
俺が働いているんだから妻がやって当然と思っていたけど、どれだけの労働価値と、労働負荷が家事にあるかなんて考えたことがなかったな。
◆森岡のつぶやき・・・
結婚したとき、彼が『女性は家事ができて当たり前。
男の自分はできなくて当たり前』って思っていたみたいでびっくりしたのを思い出しちゃった。
女性は生まれつき家事ができるってわけじゃあるまいし。
新婚の時の家事能力は同じくらいなのにね。
◆川田のつぶやき・・・
そっかぁ。「ちょっと辛いかなぁ」って言いながらもちゃんと食べてくれたのは、彼女も気を使ってたのかな。
考えてみたら、言ってくれなきゃ気づかなかったもんな。
今度の日曜は味見しながら一緒にそばを作ってみようかな。
【ミニ知識】
『家事労働ハラスメント―生きづらさの根にあるもの』
(竹信三恵子著 岩波新書 2013年刊行)
和光大学教授の竹信三恵子さんはこの本で、日本では育児介護を含む家事労働は、労働価値としても負荷としても無視され蔑視されることが多い。
またこれを担った人々は、十分に外で働けないため、経済力や発言力を奪われがちな状態が続いているとし、このような家事労働を担う人びとを蔑視・無視・排除していく社会システムによる嫌がらせ(ハラスメント)のことを「家事労働ハラスメント」と定義している。
『家事ハラにストップをかけること。
それが日本社会の貧困と生きづらさを大きく変えていくはずです。
「それって家事ハラ!」を合言葉に、働き方と暮らしを変えていきませんか。』
https://www.iwanami.co.jp/hensyu/sin/sin_kkn/kkn1310/sin_k732.html
横からちょっと言わせて
専業主婦もパートも経験した
関西学院大学人間福祉学部教授
今井小の実さん
育児、介護といったケア労働や家族の世話も含む家事労働は、長らく女性の仕事とされ、軽視されてきました。
しかし2011年6月、ILO総会において「家事労働者のためのディーセント・ワーク(※)に関する条約」が採択され、家事労働者の労働条件の改善、権利擁護に向けた大きな一歩だと評価されています。
このような動きとあいまって、これまで男性を基準にして構築されてきた社会を見直し、子どもや高齢者、障害者といったヴァルネラブル(傷つきやすさ、脆弱さ)な人たちの立場から社会を構想していこうという考え方が、フェミニストたちから発信されはじめています。
そして福祉国家のあり方を、これまでのように稼ぎ手としての男性を標準にデザインするのではなく、ケア労働を担ってきた女性をモデルに設計するような提言も始まっています。
このような社会になれば、男女ともに「仕事か家事か」ではなく、「仕事も家事も」という生活スタイルが当たり前になるはずです。
その日が一日も早く来るようにと祈らずにはいられません。
※ディーセント・ワーク:働きがいのある人間らしい仕事
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