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男と女の「おかしな!?」ハナシ

男のホンネはつらいよ

もっとも幸福なのは、女性の学生?

あなたの身の回りにも時々起こる、
「これってどうなの?」
「おかしくない?」という話。
このコーナーでは、毎回、
「男と女のちょっとおかしな!?ハナシ」を、つぶやいてもらいます。

男のホンネはつらいよ

今回のつぶやき主は50代の会社員、優太郎さん。
町内会の打ち上げの席で、話題は、
男性の生きづらさの話になりました。
優太郎:川村さんは若く見えますが、60歳ですか。
    定年退職後、もう仕事はされないのですか?

川村 :顧客対応の仕事が精神的にもきつく、通院しながら働いていたから、
    もう仕事はこりごりだよ。
    これといった趣味もないから、家でゴロゴロしていると、
    妻がだんだん不機嫌になってきてね、マズイと思ってはいるんだけど。

優太郎:でも、働かなくても生活できるなら、良いじゃないですか。
    我が家は、子ども4人の学費がまだまだ掛かり、家のローンも残っていて、
    何が何でも稼がなければ、ならないんですよ。
    俊平くんは、4回生だろ? 未来が広がっていて良いなぁ。
俊平 :プレッシャーでつぶされそうになりながら、やっとこさ決まった就職先は、
    長時間残業が当然という会社で・・・。
    同級生の彼女といずれ結婚するので、
    家事も育児もやりたいとは思っているんですが、
    子育てに関われる時間なんて、持てるでしょうかねぇ。
    彼女が「自分の時間が取れないなら、早い目に退職するわ」と言うのを聞くと、
    女性は気楽で良いよな~と思いますよ。

優太郎:ああ、それは感じるよなぁ。
    自分はこんなに辛くて、倒れそうな毎日なのに、
    妻や娘たちはいつもニコニコして楽しそうで、
    稼ぎに責任のないやつらが、うらやましいよ。

俊平 :幸福を感じている日本の男性は、3割にも満たないとテレビでやってましたよ。
    まあ、女性も35%程度らしいから、日本全体の幸せ度が低いのですけどね。
◆川村のつぶやき・・・
町内の人たちと話をするのも、悪くないな。
若いと言われて少し嬉しかったし(笑)。
家に引き籠っていると老けてしまうかも知れないから、人と話ができる居場所を、探してみるか。

◆俊平のつぶやき・・・
親父世代の人が、そんなに苦しい思いで働いてきたとは、知らなかった。
でも、オレら世代も同じことを繰り返しては、マズイよなぁ。
将来はやっぱり、家事も育児もできるだけ関わりたいもんな。
職場の雰囲気も、これから変わっていくことを期待したいよ。

◆優太郎のつぶやき・・・
こんな風に自分のことを話したのは、初めてだよ。
情けない部分をさらけ出すのには抵抗があったけど、口にしてみると、少し気持ちが軽くなったなぁ。
妻や娘が楽しそうにしているのを悪いことのように感じるのは、自分のヒガミが原因だよな。
家族にも、実はしんどいとつぶやいてみるか・・・、いや、まだちょっと無理だな(苦笑)。
【ミニ知識】   
【もっとも幸福なのは、女性の学生?】

 内閣府の調査によれば、平成22年において、「現在幸せである」と感じている人の平均は、女性34.8%、男性28.1%。
それを就業状態別に見ると、「正規雇用者」を除く全てにおいて、女性が男性を上回っている。
最も幸福度が高いのは、「学生」の女性で、62.5%(男性43.7%)。
最も低いのは、「失業者」の男性で、11.4%となっている(女性15.7%)。
「学生」の次に幸福度が高いのは、男性は「自営業主・家族従業者」、「正規雇用者」、「退職者」の順であり、女性は「退職者」、「主婦」、「自営業主・家族従業者」の順である。
「非正規雇用者」の幸福度は、男女とも平均を下回っていて、女性では、「正規雇用者」も「非正規雇用者」とほぼ同水準となっている。
(平成26年版「男女共同参画白書」より)
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h26/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-00-28.html

横からちょっと言わせて

専業主婦もパートも経験した<br>関西学院大学人間福祉学部教授<br>今井小の実さん
専業主婦もパートも経験した
関西学院大学人間福祉学部教授
今井小の実さん
男性陣の本音トーク、まさに「男はつらいよ」の世界ですね。
働き盛りの男性の脳や心臓疾患、そして精神疾患の罹患率は女性に比べると、はるかに高いです。
さらに自殺率の高さも女性を大きく引き離しています。
「男は仕事、女は家事・育児」というジェンダー規範は確実に男性の心身も蝕んできたのです。
でも私たち女性はなかなか、ジェンダーがもたらす彼らの生きづらさに気づくことはありませんでした。
一つは女性たちの生きづらさの方が、より深刻だったということがあります。
また弱音をはかない、甘えないという強い「男性像」が、そのような状況を覆い隠してきた面もあったと思います。
現在、ジェンダー研究は男性の生きづらさにも目を向けはじめています。
俊平さんが優太郎さんの世代になったとき、パートナーとその重荷を分かち合えるような時代になっていればいいですね。
原稿担当 : NPO法人 あなたらしくをサポート(愛称:らしーく)
イラスト : 林やよいさん

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