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男と女の「おかしな!?」ハナシ

男の仕事という「思い込み」

普段ジェンダーを意識しているあなたでも

あなたの身の回りにも時々起こる、
「これってどうなの?」
「おかしくない?」という話。
このコーナーでは、毎回、
「男と女のちょっとおかしな!?ハナシ」を、つぶやいてもらいます。

男の仕事という「思い込み」

今日のつぶやき主はアサコさん。
夕食時、夫のヒデオさんと娘のユウさんに、マンションの理事会のことを話しています。
アサコ:今日の理事会は大規模修繕の話だったわ。
ヒデオ:お疲れさん。
 確か現場総責任者が説明に来たんだよね。
アサコ:そうなの。それがなんと、女の人だったの!
 それも50代半ば位の人で、またまたびっくり! 私と同世代よ。
 工事の作業内容や現場の細かいことにも詳しいし、話し方もわかりやすいし、どの質問にも的確に答えてくれるし、ヘルメット姿も凛凛しくてカッコよかったの!
ユウ :信頼できそうな人で良かったわね。
 私の周りの女子でも、建築系に行く子、最近は多いのよ。
アサコ:私たちの時代は、そもそも理系を選ぶ女子はクラスで数人いれば多い方で、中でも土木や建築系はほとんどいなかったから。
ヒデオ:そうだったよね。
 だからその現場総責任者の人は、男性が多い環境でずっと頑張ってきたんだね。
 ところでその人、具体的にどんな仕事をしてくれるの?
アサコ:あ、そうね。
 昨日の話だと、図面と工程表を見ながら全体の工事の進捗具合のチェックをしたり、いろんな業者さんとの交渉や打ち合わせ、居住者や近隣住民の窓口なんかもするみたい。
ヒデオ:なるほど。それって男でも女でも関係なくできる仕事だよね。
アサコ:あら、そう言われたらそうね・・・。
 だったら私、別に女の人だからって驚くこともなかったってことか!
ユウ :お母さんったら、いつもジェンダーとかなんとか言ってる割には「これは男の仕事、これは女の仕事」って思い込みがあるんじゃない!(笑)
◆アサコのつぶやき
ユウの言うとおりだわ。
大規模修繕の現場総責任者って聞いただけで、無意識に「男性」って思い込んじゃってたのね。
そうでなければ、彼女が集会室に入ってきたとたんに「えっ?女の人?」なんて驚かなかったはずだもの。
私としたことが・・・トホホ。

◆ヒデオのつぶやき
確かに俺たちが若い頃は、建築や土木系に進む女子は少なかったから、アサコが同世代の女性の現場総責任者さんに驚くのも無理はないよな。
今の俺の職場は女性の管理職も多いから、工事の責任者が女性だって聞いても、特に驚きはしなかったけどな。

◆ユウのつぶやき
いつも私たちに「これからは女だってちゃんと仕事を持って自立するのよ」「男だから女だからって決めつけちゃいけないよ」って口が酸っぱくなるほど言ってるのに、お母さんったら。
ミニ知識  
内閣府 男女共同参画に関するフリーイラスト素材  
 
内閣府男女共同参画局では、性別による固定的役割分担や無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)の解消の一助とするため、誰もが簡単に利用できる、様々な「職業」や「社会生活場面」を想定したイラストを作成しています。
ここで紹介しているフリーイラスト素材は、個人や法人等問わず、どなたでも無料でダウンロードでき、「社会生活の場面」で活用いただくことができます。

【男女共同参画に関するフリーイラスト素材の使用について】
https://www.gender.go.jp/about_danjo/symbol/free/manual.html


横からちょっと言わせて

弁護士で、不惑を越えてからの子育てに奮闘中の中村衣里さん
弁護士で、不惑を越えてからの子育てに奮闘中の中村衣里さん
今回のアサコさん・・・ジェンダーに敏感な人でも、思わぬところに無意識の思い込みがあるというお話しでした。
有名なたとえ話では、次のような話もあります。
『交通事故が発生して、運転していた父親は即死。同乗していた男の子は頭を強く打ち、意識不明の重体に・・。男の子はすぐに病院に運ばれ、担当医の判断で、すぐに脳の切開手術を受けることになりました。幸い、その病院には脳外科医として世界的にも著名な医者がおり、その医者が執刀することに。しかし、手術室に入って来たその医師は患者の顔を見るなり、こう言いました。
「・・・私の息子だ。私には手術できない。」と。』
このたとえ話を聞いて、「あれ?お父さんは亡くなったはずでは?」と咄嗟に思われた方もいらっしゃるかもしれません。
しかしこれもジェンダーに基づく無意識の思い込みにとらわれている結果、「著名な脳外科=男性」と思ってしまったからなのです。
(つまり、この話の「著名な脳外科医」とは、「女性=男の子の母親」ということですね。)

私自身、弁護士として初めてお目にかかる人にご挨拶をしたときに、「ああ!女性の方だったのですね」との反応が返ってくることも時々あります。
確かに弁護士全体に占める女性の割合はいまだ2割前後にとどまっており、さらに、性別により実際に取り扱う事案に偏りがないとも言えませんので、皆さんが女性の弁護士に会うという機会が少ないことも、この無意識の思い込みを作り出すひとつの原因になっているのかもしれません。
そう考えると、私たち一人ひとりのジェンダー感覚を問う上で、「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」という言葉や概念が最近クローズアップされてきたことは、非常に有益であることはもちろんですが、そうした無意識の偏見を生み出す土壌(背景事情)として、私たちの社会・家庭の中に残るシステム自体を意識的に・主体的に変えていく必要がまだまだありそうです。
そのシステムが抱える問題とは、たとえばあらゆる場面への女性の登用がなかなか進まないということであったり(「202030問題」)、女性の自由な進路選択が許されない仕組みの存在(たとえば入学試験において女性を不利益に取り扱う仕組み等はその最たるものですね)等が指摘できるでしょう。
もちろん、そうした社会システムは、個人個人の無意識の偏見がゆえに作り出され、さらに強固にされているともいえるので、どちらが先、どちらが後という話でもありません。
【私たち一人ひとりが持つ無意識の思い込みへの気づきと変革】/【社会システムの主体的・積極的な変革】、そのいずれもが両輪となって、ジェンダーバイアスは解消されることと思いますし、そう願います。

さて、普段ジェンダーに敏感で、娘のユウさんに口酸っぱく、ジェンダーバイアス、決めつけの問題点を諭していたアサコさん・・他人(ひと)ごとではありません・・。
私もつい先日、息子が見ていたアニメのキャラクターのおでこに「ハートマーク」が入っているのを見て、「ああ、女の子(のキャラクター)だからね」とつい何の気なしに言ってしまいました。
すると、5歳の息子。
(「お母さん、やっちゃった!」というような不敵な笑みをたたえながら私を見て)
「あー!おかあさん!それって、ジェンダー!!」と指摘してくれました。
恥ずかしいやら、日ごろの教育の甲斐があったかと嬉しいやら・・とても複雑な心境になったひと場面でした(苦笑)。
長い時間に染みついた思い込みは、恥ずかしいことですが、誰にでもありますね。
それでも、笑い合いながら指摘し合い、気付き合える・・そんな場面が社会の至るところで見られるようになると素敵ですね。
原稿担当 : NPO法人 あなたらしくをサポート(愛称:らしーく)
イラスト : 林やよい

※このイラストを利用されたい場合は「NPO法人あなたらしくをサポート」nporasiku@gmail.com までご連絡ください。
 

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イラスト:林やよい

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